キュービクルは、ビルや工場の電力設備として重要な役割を果たしますが、万一トラブルが発生すると波及事故につながる危険性があります。
波及事故とは1つの故障や異常が、周辺設備や広範囲の電力系統に対して連鎖的に影響を及ぼすことです。
そこでこの記事では、キュービクルにおける波及事故の原因について解説します。
▼キュービクルにおける波及事故の原因
■保守不備
最も多い原因の一つが、定期的な点検・メンテナンスを怠ることによる保守不備です。
例えば、絶縁劣化を放置したまま使用を続けると、漏電や短絡が発生し、波及事故につながる恐れがあります。
■自然災害
落雷・台風・大雪などの自然災害も、波及事故の大きな要因です。
特に、落雷はキュービクルの内部機器に大きな電圧ストレスを与えます。
■故意・過失
不適切な操作や誤った工事など、人為的なミスも波及事故の原因です。
例えば、保安資格を持たない者が点検や切り替え操作を行った場合、機器の誤作動や過負荷が発生し、事故につながるケースもあるでしょう。
また、施工ミスによる配線の誤接続や、定格外の機器を使用することも重大なトラブルを引き起こします。
■鳥獣の接触
小動物が機器内部に侵入して配線をかじることで短絡が発生したり、鳥が配線に触れて感電した結果、設備が故障したりするケースがあります。
動物の侵入を防ぐには、防鳥ネットや動物侵入防止カバーの設置が効果的です。
▼まとめ
キュービクルの波及事故は、定期点検の怠りや自然災害など、多様な原因によって発生します。
事故を防ぐには、日頃の保守管理の徹底はもちろんのこと、災害や環境リスクを見越した備えも欠かせません。
リスクを正しく理解し、適切な対策を講じることが重要です。
『株式会社新都市興産』は、関東エリアで高圧設備の保守点検における手配を行っています。
キュービクル保守管理にも対応可能ですので、お気軽にご相談ください。